疾患辞典

ラトケ嚢胞

ラトケ嚢胞

症状

多くの場合は無症状です。 脳ドックや他の理由で頭のMRI検査を受け、偶然に発見されるケースが非常に多いです。
ただし、嚢胞が大きくなったり嚢胞の中身が濃くなったりすると、周囲を圧迫、あるいは炎症を起こして症状が現れることがあります。症状は下垂体腺腫や頭蓋咽頭腫と似ています。

  • 目の症状(視力・視野障害) 嚢胞がすぐ上にある視神経を圧迫することで起こります。 両方の耳側が見えにくい(両耳側半盲)という特徴的な視野障害が最も多い症状です。
  • ホルモンの異常(下垂体機能低下症) 嚢胞が下垂体そのものを圧迫し、必要なホルモンが出せなくなることで起こります。 疲れやすい、だるい、月経不順、性欲の低下など
  • 頭痛 嚢胞が大きくなり、周囲の膜などを圧迫して起こります。

原因

遺残組織が原因ではありますが、遺残組織があってもラトケ嚢胞が発生する人とそうでない人がいます。根本的な原因は分かっていません。

検査と診断

診断には画像検査が不可欠です。

  • MRI検査 最も重要な検査です。ラトケ嚢胞はMRIで非常に特徴的な画像(所見)を示します。下垂体と視神経の間に液体の入った袋がはっきりと映ります。造影剤を使用しても嚢胞の壁自体は造影されないことが多く、これが下垂体腺腫(腫瘍)と見分けるための重要な手がかりとなります。
  • 経過観察 ホルモンを作っておらず(非機能性)、サイズが小さく、視野障害などの症状もない「偶然見つかった腫瘍」の場合は、治療をせず定期的に(半年~1年に1回)MRI検査やホルモン検査で様子をみます。
  • 眼科での視野検査 目の症状がある場合や嚢胞が視神経に近い場合には、視野が欠けていないかを調べます。

治療

症状の有無と嚢胞の大きさによって治療法が決まります。

  • 経過観察 最も多い選択肢です。 無症状で嚢胞が小さく、ホルモン異常もない場合は、治療の必要はありません。半年から1年に1回 MRI検査を受け、嚢胞が大きくなっていないか、症状が出ていないかを観察します。
  • 外科的治療(手術) 視野障害が出ている場合やホルモン異常がある場合、または頭痛がひどい場合に手術が検討されます。
  • 経鼻的経蝶形骨洞手術 下垂体腺腫の手術と同様に、鼻の穴から行う体への負担が少ない手術が標準です。この手術の目的は、嚢胞の壁に穴を開けて中に溜まった液体を排出し、視神経や下垂体への圧迫を取り除くことで、腫瘍のように嚢胞すべてを取り除くことではありません。無理に壁をすべて剥がそうとすると正常な下垂体を傷つけるリスクがあるため、安全な範囲での処置を行います。

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