疾患辞典

急性硬膜下血腫

急性硬膜下血腫

急性硬膜下血腫は、頭部への強い衝撃により、脳を包む硬膜と脳の表面との間で出血が起こり、急速に大量の血腫(血の塊)が溜まった状態を指します。時間の経過とともに血腫(血の塊)が脳を強く圧迫します。

症状

受傷直後から症状が出ていることが多いです。血腫が脳を圧迫することで、脳の機能が急速に失われます。

  • 意識障害 最も多く重要な症状です。
  •  ・けがをした直後から意識がない、あるいは意識がもうろうとしている。

     ・最初は意識があっても、数分~数時間で急速に悪化し昏睡状態に陥ることもあります。

  • 片側の麻痺 片方の手足が動かない、力が入らない
  • 瞳孔の異常 左右の瞳孔の大きさが違ってくる(瞳孔不同)
  • 激しい頭痛、嘔吐

原因

頭部への強い衝撃(外傷)が原因です。

  • 交通事故
  • 転落・転倒(とくに高齢者)
  • 殴打、スポーツ(ボクシング、柔道など)

これらの強い衝撃で頭が振られることにより、次の2つのパターンで出血します。

  1. 脳の表面が傷つき(脳挫傷)、そこから出血する。
  2. 脳と硬膜をつなぐ血管(架橋静脈)が切れて出血する。

検査と診断

この病気が疑われる場合、第一にCT撮影を行います。

  • 頭部CT検査 脳の表面に三日月型の白い影(出血)が広がっているのが特徴です。また、血腫によって脳が反対側に強く押しやられている様子(脳偏位)も確認できます。

治療

多くの場合、血腫が急速に増えて脳を強く圧迫し、意識障害や麻痺が進行するため、緊急手術(開頭血腫除去術)が行われます。
血腫が少なく、意識が保たれていて、症状がほとんどない場合には、手術を行わずに慎重な経過観察と薬物治療(保存的治療)で対応することもあります。

  • 外科的治療(手術)
  • 緊急開頭血腫除去術 全身麻酔下で頭蓋骨を大きく開き、硬膜を切開して血腫を除去し、出血源となっている血管を直接確認して止血します。
  • 開頭減圧術 手術中に、けがによる脳の腫れ(脳浮腫)が非常に強く、血腫を取り除いても脳がパンパンに膨れ上がってくる場合があります。その際は、頭蓋骨をあえて戻さず、外したままにして脳の圧力を逃す「外減圧術」を行うこともあります。
  • 手術後も、脳の腫れを抑える薬の投与や体温管理、呼吸管理など、高度治療室(HCU)で厳重に全身管理を行います。

  • 保存的治療 安静と血圧コントロール(再出血予防)を行い、必要に応じて脳圧降下薬を点滴投与します。CT検査を繰り返して血腫が増えていないかを確認し、増悪すれば、すみやかに手術へ切り替えます。

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